たより7 咀嚼のすすめ③

咀嚼のすすめ①②で噛むことと唾液の効果について述べてきましたが、それでは一口何回噛めばよいのでしょうか?


●食べものを飲みこみやすい大きさにするために30回を目安にするといいでしょう。

●胃腸が弱い方や病気の方は、50~100回噛みましょう。


噛むことが良いとはわかっていても、ついつい早食いになってしまいますよね。

私が実際やっていることも含めて、工夫を書き出してみました。


<よく噛んで食べるための工夫>

①一呼吸

食べる前に、一呼吸し、息を吐きだしてから食べ始める。

せかせかしたまま食べ始めると早食いになります。

いったん心を落ち着かせましょう。


②箸置き

箸置きを使い、食べ物を口に入れたら箸を置いて、食べ物の味を十分に楽しむ。


③数える

2回噛んで1と数えると、15数えると30回噛んだことになります。

4回噛んで1と数えると、10数えると40回噛んだことになります。

慣れてくると、50回~100回もあっという間に噛めるようになります。


④時間

だいたい30分くらいかけて食べられるようになるといいです。

もちろんそれ以上ゆっくりペースでも。


⑤いろんな歯で噛む

片側の歯だけで噛まずに、右で噛んだら、次は左で噛んだり、両方の歯で噛んだり。

奥に行くと飲み込んでしまうので、前に戻してきたりして、左右前後バランスよく噛みましょう。


⑥いろんな食感

カレーや麺類など一品ものだと早食いになりがちで噛む回数が少なくなるので、一汁三菜のようないろんな食感のある食べ物を揃えた方がいいでしょう。


⑦噛み応えのある食べ物や食べにくい料理

現在の食事はやわらかいもの、食べやすい物が多くなっています。

やわらかい食べ物より噛み応えのある食べ物、骨のない切り身より骨のある一尾の魚の方食べるのに手間がかかり噛む回数が増え早食いを治せます。


⑧感謝

食べ物を食べられることに感謝しながら、目で楽しみ、香りを楽しみ、ゆっくり味わいながら食事を楽しみましょう。

な で し こ の 養生

健康回復・病気の予防・食生活・生活習慣の見直し