たより2 歯から考える食べ物の摂り方

動物はそれぞれ食べるものによって歯の本数、形、かみ合わせなどが違います。


<肉食動物>

例えば、ライオンは、30本(門歯12本、犬歯4本、臼歯14本)です。

門歯、犬歯、臼歯とも全体的に鋭く、特に犬歯が大きく発達しており、顎は上下にのみ動き、肉を食べるために適した構造になっています。


<草食動物>

例えば、馬は、牡馬が40本(門歯24本、犬歯4本、臼歯24本)、雌馬は犬歯がなく36本です。

臼歯が平らで発達しており、犬歯があまり発達しておらず、顎を前後左右に動かしてすりつぶし、草を食べるために適した構造になっています。


では、人はどうなのでしょうか?

門歯、犬歯、臼歯があるのは、同じ哺乳動物であるライオンや馬と同じですが、肉食動物のように鋭い歯ではないし、草食動物ほど臼歯が平らではありません。

犬歯は肉をかみ切る歯であるとの認識が強いので、歯の数を見ると、人間もライオンも馬も同じでおかしいな?と思われるかもしれませんが、動物によって臼歯、門歯、犬歯の形や役割などが違っています。

人の臼歯は中がくぼんだ形をしており、穀物を食べるために適した構造ではないかと考えています。


人の歯の役割は、

門歯…果物や野菜などをかみ切る

犬歯…肉をかみ切る

臼歯…穀物をかみ砕く


       合計    臼歯(奥歯) 門歯/切歯(前歯)  犬歯

人間    32本    20本      8本      4本

ライオン  30本    14本     12本      4本

馬(牡馬) 40本    24本     12本      4本


歯の数の割合から考えると、食べ物は、穀物5 野菜2 肉や魚1で摂るのが目安となります。

例えば、お弁当箱で半分はごはん、もう半分はおかず、そして野菜は肉や魚の倍量とイメージするとわかりやすいかもしれませんね。

な で し こ の 養生

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